ジャンル 芸術の世界

早稲田校

名作オペラの魅力を「ライブ映像」で考察する 名舞台の比較鑑賞で辿る西欧の音楽と文化

  • 秋講座

竹内 貴久雄(音楽評論家、文化史家、書籍編集者)

曜日 水曜日
時間 15:05~16:35
日程 全8回 ・09月25日 ~ 11月13日
(日程詳細)
09/25, 10/02, 10/09, 10/16, 10/23, 10/30, 11/06, 11/13
コード 130450
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・代表的オペラの名場面をライヴ映像で比較鑑賞する。
・同じ演目が「こんなにも違って見える!」を実感する。
・社会の変化によって変貌を続けるオペラの面白さを知る。

講義概要

オペラは、音楽、演劇、美術が一体となった西欧の総合芸術ですが、私たち日本人も、最近はDVD等で手軽に日本語字幕付きでの鑑賞ができるようになり、より一層身近なものになりました。本講座では、盤歴60年の音盤コレクターでもある講師が個人所有する豊富な映像素材を活用しながら、名場面を厳選して名作オペラの醍醐味をたっぷりと比較鑑賞します。同じ演目が映像ソフトの違いによって生まれ変わる不思議を、勘どころを押さえて解説します。作品解釈が社会の変化によって変貌し、それが演出にも現れてきた事実。一世を風靡した歌手や指揮者の名舞台。名唱・名演が持つ不滅の価値、次代を担う若いアーティストたちの台頭なども解説します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/25 ロッシーニ『セヴィリアの理髪師』 ―ベルカント・オペラの精華―
低迷していた「イタリア・オペラ」を、一気に復活させた傑作を歌いこなせた名歌手たち。
2 10/02 モーツァルト『魔笛』 ―これは「オペラ」か?「芝居」か?―
モーツァルトが生涯の最後に描いた「芝居小屋」のように親密な世界を守る方法とは?
3 10/09 ビゼー『カルメン』 ―作曲者が理想としていた上演形態は?―
オペラ・コミークからグランド・オペラへの様式変更によって、こんなに台本が変わった?
4 10/16 ヴェルディ『アイーダ』 ―変貌する古代エジプトの物語―
「歴史大作映画」から、激動する世界情勢を受けた視点で解釈する「現代演劇」のような世界まで登場。
5 10/23 ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』 ―作曲者自身による渾身の台本が拓いた歌劇改革―
ワーグナーの世界を、それぞれの演出家はどのように「読み替え」てきたのか? 歌手は、それにどう応えてきたか?
6 10/30 プッチーニ『蝶々夫人』 ―世界はどのように「日本女性」を描いてきたか?―
「蝶々さん」は悲しい女性か? 明治期に書かれた物語には欧州諸国と新興国アメリカとの文化的軋轢があった?
7 11/06 ヨハン・シュトラウス『こうもり』 ―ウィーン風オペレッタの世界を究める―
本物の「笑い」と「音楽」との両立を求めて、それぞれの歌手が挑戦してきた軌跡を追う。
8 11/13 リヒャルト・シュトラウス『ばらの騎士』 ―誰にも必ず訪れる「人生の黄昏」を美しく歌い上げたのは誰?―
落日の帝都ウィーンのイメージと重ね合わせた親しみやすいパロディが、優美なワルツに乗せて広がる……。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は11月27日か12月4日を予定しています。

講師紹介

竹内 貴久雄
音楽評論家、文化史家、書籍編集者
1949年生まれ。文化庁主催1999年度芸術祭参加CD解説が芸術祭大賞を受賞。以後、日本の西洋音楽受容史に深く関心を持って研究を続け、『唱歌・童謡120の真実』(ヤマハミュージックメディア刊)、『ギターと出会った日本人たち』(前同、刊。文庫化により『ギターから見た近代日本の西洋音楽受容史』と改題)など著書多数。音楽評論家として、演奏史を踏まえた視点からの「名盤復刻」を中心にCD解説は300余点執筆。英BBC放送アーカイブCD『BBCラジオ・クラシックス』(100巻)の日本版全解説を執筆。また書籍編集者としては、ウィーン国立歌劇場350年記念国際出版の日本版(リブロポート刊)編集を担当している。
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