ジャンル 芸術の世界

早稲田校

15世紀のネーデルラント宗教画の魅力 北方ルネサンス絵画史入門:聖から俗へー静物画の発展

  • 秋講座

木川 弘美(清泉女子大学教授)

曜日 火曜日
時間 10:40~12:10
日程 全6回 ・10月01日 ~ 11月12日
(日程詳細)
10/01, 10/15, 10/22, 10/29, 11/05, 11/12
コード 130431
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・15〜16世紀のネーデルラントにおける芸術活動を俯瞰的に学ぶ。
・キリスト教の教義が絵画に与えた影響を考える。
・絵画と歴史の関わりについて理解を深める。

講義概要

15〜16世紀のネーデルラント(今のオランダ・ベルギー)では、イタリア・ルネサンスに匹敵するような豊かな芸術が生まれていました。特にこの地で発達した油彩技法は、その後の西洋絵画の歴史に多大な影響を与えることになりました。日本ではあまり知られていないネーデルラントの画家たちについて、キリスト教を主題とする作品を中心に読み解きつつ、当時の社会との関係を考察していきます。今期は宗教画の中に登場する静物モチーフを取りあげ、後の静物画の発展との関わりをみていきます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/01 静物画の歴史 ヨーロッパがキリスト教文化圏になる以前から、静物画的表現は様々なところでみられました。ルネサンス期に至るまでの静物モチーフの展開を概観します。
2 10/15 宗教画の中の静物モチーフ 水の入ったガラスの瓶や吹き消されたロウソクなど、宗教画に挿入される静物モチーフがもつ象徴性や主題との関わりなどをみていきます。
3 10/22 花卉画の発展1 受胎告知図に描き込まれる百合の花など、宗教的主題に描かれた花卉画について学びます。
4 10/29 花卉画の発展2 ヤン・ブリューゲル(父)ら16世紀のネーデルラントで多数描かれた花卉画に付随する宗教的な意味を取りあげます。
5 11/05 静物画の中の宗教的モチーフ 市場や台所を舞台として描かれる静物画には宗教的な物語場面が小さく挿入されることがありました。ピーテル・アールツェンやヨアヒム・ブーケラールなど、16世紀の作品を中心に解説します。
6 11/12 ヴァニタス画 一見何気ない静物モチーフでも、キリストの受難やこの世の虚しさ・儚さを象徴することがあります。意外とも思えるような作品に現れたヴァニタスを読み解きます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講日は11月19日(火)を予定しています。
◆2023年秋学期の講座の続編となる内容ですが、初めての方もご受講いただけます。

講師紹介

木川 弘美
清泉女子大学教授
東京都生まれ。専門は15世紀のネーデルラント絵画史。特に宗教主題の絵画を中心に研究。主著には『異世界への憧憬:ヒエロニムス・ボスの三連画を読み解く』(ありな書房)など。
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