ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

奈良の女帝

  • 秋講座

伊集院 葉子(専修大学・川村学園女子大学講師)

曜日 木曜日
時間 10:40~12:10
日程 全4回 ・10月03日 ~ 10月24日
(日程詳細)
10/03, 10/10, 10/17, 10/24
コード 130248
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・古代に女帝があいついで即位した理由について理解を深める。
・古代の女帝が8世紀後半に幕を閉じた要因を理解する。

講義概要

初の女帝・推古天皇の即位から、古代最後の女帝・称徳天皇の死までの180年間は、13人の天皇のうち、6人が女性でした。そのうち3人は、奈良時代の女帝です。この講座では、元明、元正、孝謙(称徳)の3人の女帝の即位背景と苦悩を学んでいきます。女帝たちは、どのようにして激動の時代の舵取りを担ったのか。古代女帝が終焉していく過程も見据えていきたいと思います。本講座は、2023年度秋講座に新しい知見を加え再編成して講義します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/03 元明天皇 持統女帝が敷いた律令国家の仕組みを本格的に始動させたのが元明天皇でした。硬軟とりまぜた、その力技をみていきましょう。皇位継承をめぐる藤原不比等との丁々発止も見ものです。夫と長男に先立たれ悲しみにくれる皇太妃というイメージは、覆されるはずです。
2 10/10 元正天皇 歴史書『続日本紀』でその美質を賞賛された元正天皇。母である元明天皇は、共同統治者として元正天皇を選び、母娘で国政の舵を取りました。甥の聖武天皇への譲位後も、国政上の混乱収拾に尽力し、貴族たちの拠り所に。奈良時代最長在位の太上天皇としての采配は、みごとです。
3 10/17 孝謙・称徳天皇(1) わが国史上、唯一の女性皇太子の地位を経て即位しました。一内親王から皇太子、そして天皇へ。その道は、弟皇子の夭逝、長屋王事件、疫病流行、藤原広嗣の乱、相次ぐ遷都など、波乱に満ちていました。父・聖武の皇位継承構想に翻弄された前半生をみていきます。
4 10/24 孝謙・称徳天皇(2) 孝謙天皇は、いったん淳仁天皇に譲位したものの、藤原仲麻呂を滅ぼし、権力を奪還して再即位し称徳天皇となりました。彼女のパワーの源泉は何だったのか。仏教に基づく国家構想が、宇佐八幡神託事件の結果、頓挫したのはなぜだったのか。当時の貴族たちの選択と古代最後の女帝の苦悩をみていきます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は10月31日を予定しています。

講師紹介

伊集院 葉子
専修大学・川村学園女子大学講師
千葉大学教育学部卒業。専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(歴史学)。専門分野は、日本古代史、女官制度。著書に『古代の女性官僚』『日本古代女官の研究』(以上、吉川弘文館)、『人物で学ぶ日本古代史2奈良時代編』(共著、吉川弘文館)など。2015年第30回女性史青山なを賞受賞。

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