ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

『信長公記』を読む 天正9年の織田信長

  • 秋講座

堀 新(共立女子大学教授)

曜日 水曜日
時間 10:40~12:10
日程 全10回 ・09月25日 ~ 11月27日
(日程詳細)
09/25, 10/02, 10/09, 10/16, 10/23, 10/30, 11/06, 11/13, 11/20, 11/27
コード 130217
定員 70名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,700
ビジター価格 受講料 ¥ 34,155

目標

・歴史小説や大河ドラマなどで作り上げられたステレオタイプの織田信長のイメージをぬぐい去ること
・戦国時代の史料解読に親しみ、それをもとに等身大の織田信長像を描くこと

講義概要

織田信長の家臣・太田牛一の『信長公記』をテキストに、天下統一の過程を再考します。中世から近世への扉を開けた人物として、織田信長は歴史上、最も人気があります。江戸時代から多くの物語の主人公となり、現代では歴史小説やドラマなどでもよくとりあげられていますが、そこから生まれた信長のイメージは、実像と虚像が混在しています。本講座では、『信長公記』の他にも良質な史料を利用しつつ、その実像に迫ります。今学期は巻14(天正9年・1581年)の輪読を予定しています。京都馬揃と左大臣推任、黒人侍弥助、遠江国高天神城攻略、息子信雄の伊賀国攻略、槇尾寺焼き打ち、高野聖処刑、羽柴秀吉の鳥取城攻めなどを取り上げます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/25 太田牛一と『信長公記』 『信長公記』と作者太田牛一について。織田信長にとっての天正9年(1581)の意味について。
2 10/02 安土での馬揃 京都での馬揃に先行して、正月に実施された安土馬揃について。
3 10/09 「黒坊主」(黒人侍)弥助(ヤスケ) イエズス会の日本巡察使ヴァリニャーノが連れてきた黒人奴隷を信長が気に入り家臣とする。
4 10/16 京都馬揃 2月と3月の2回、京都で実施された馬揃について。
5 10/23 信長への左大臣推任 信長への左大臣推任と、信長が辞退した背景について。
6 10/30 遠江国高天神城攻略と武田勝頼 前年末から続く高天神城攻めが遂に結実し、その武田氏滅亡への影響について。
7 11/06 息子信雄による伊賀攻め 2年前に失敗した伊賀国を信雄が攻略したことについて。
8 11/13 槇尾寺焼き打ちと高野聖処刑 和泉国指出検地に反対した槇尾寺の焼き打ちと、荒木村重残党を匿った高野聖の処刑について。
9 11/20 羽柴秀吉の鳥取城攻め 前年から続く秀吉の鳥取城兵粮攻めにより、毛利からの援軍吉川経家の切腹・開城について。
10 11/27 まとめ 織田信長にとっての天正9年をまとめる。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆2024年度春期の同名講座の続編となる継続講座です。継続受講者が定員に満たない場合は、それ以外の方もお申し込みいただけます。
◆テキストは、『信長公記』(太田牛一著、奥野高広・岩沢愿彦校注、角川文庫、品切れ)および池田家本の翻刻をコピーして配付します。
◆授業で配付したプリントは、毎回ご持参ください。

講師紹介

堀 新
共立女子大学教授
1961年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門分野は日本中世・近世史。著書に『織豊期王権論』(校倉書房)、『天下統一から鎖国へ』、『信長公記を読む』(吉川弘文館)、『信長徹底解読』『家康徹底解読』(共編著)(文学通信)などがある。
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