ジャンル 文学の心

早稲田校

平安朝の女流日記を読む 『蜻蛉日記』

  • 夏講座

田畑 千恵子(元早稲田大学講師)

曜日 火曜日
時間 13:10~14:40
日程 全3回 ・08月20日 ~ 09月03日
(日程詳細)
08/20, 08/27, 09/03
コード 120102
定員 35名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 8,910
ビジター価格 受講料 ¥ 10,246

目標

・平安時代の文学作品を読解するための入門篇として、主な女流日記作品の主要箇所を読む。
・作品が生み出された時代背景や、作者をとりまく社会的環境などについても理解を深める。

講義概要

和歌や物語と並んで、平安時代の文学史における主要なジャンルとして挙げられるのが、日記文学です。その書き手は女性であり、女性が自らの人生を回想しつつその内面を綴った作品として、作者自身の人物像や生き方への関心とともに、共感をもって読み継がれてきました。
今回の講座では、平安女流日記の最初の作品である『蜻蛉日記』を取り上げます。この作品は、藤原道綱の母(藤原道長の父である兼家の妻の一人)が、夫兼家との結婚生活をおよそ二十年間にわたって回想しつつ、克明な心理描写や和歌を交えながら、一夫多妻制の下での女性の苦悩を綴ったものです。冒頭部分や主要な箇所を原文で読みながら、解説していきます。
※本文は配付資料に掲載しますので、テキストは不要です。
※2018年度冬学期(2019年2月)と同名講座と、ほぼ重なる内容です。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 08/20 「日記文学」について。文学史の概説。冒頭文・上巻の主な記事。 ※以下の予定は、講義の進行状況によって、変更する場合があります。
作品の概説。作者について。冒頭部分。兼家の求婚。父の赴任。道綱の誕生と「町の小路の女」。
2 08/27 上巻・中巻の主な記事 泔杯(ゆするつき)の水。「三十日三十夜は我がもとに」。兼家の新邸造営と作者の病気。兼家の夜離れ(よがれ)。貞観(じょうがん)殿の尚侍との贈答。
3 09/03 下巻の主な記事 道綱の将来を占う。養女を迎える。末尾の記事など。まとめ。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆本文は配付資料に掲載しますので、テキストは不要です。
◆2018年度冬学期(2019年2月)と同名講座と、ほぼ重なる内容です。

講師紹介

田畑 千恵子
元早稲田大学講師
早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得。専門分野は平安時代の散文(『枕草子』・日記文学)。早稲田大学及び複数の大学で学部生の指導を担当してきた。主要論文「枕草子『かへる年の二月二十余日』の段の位相」(『日本文学研究資料新集 四』有精堂)、「枕草子日記的章段の方法」(『中古文学』36号)など。
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