ジャンル 日本の歴史と文化

早稲田校

仮名古筆を読む、味わう

  • 春講座

別府 節子(実践女子大学文芸資料研究所客員研究員)

曜日 月曜日
時間 15:05~16:35
日程 全8回 ・04月15日 ~ 06月17日
(日程詳細)
04/15, 04/22, 05/13, 05/20, 05/27, 06/03, 06/10, 06/17
コード 110216
定員 25名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・古筆鑑賞の基礎知識を学び、展覧会や刊行物等で接する古筆作品の価値、筆者、書写年代等を正しく理解できるようになること。
・変体仮名の読みの練習を毎週行い、比較的読みやすい和歌懐紙や短冊等をなんとか読める程度に至ること。
・内容伝達の用具である文字にも、美しいとか、そうでもないと感じさせる、かたち(書様)があることを理解すること。

講義概要

近世に入る前、平安〜室町時代に書写された、主に和歌集や物語などの仮名書きの写本を古筆といいます。この講座では、古筆に用いられる"変体仮名"の読み方を習得しながら、古筆鑑賞の約束事、仮名書を見る時の注意点、時代によって変化する仮名の書様とその背景など、古筆鑑賞の基礎知識を学びます。初心者の方でも変体仮名の読みを習得できるよう、字の大きな入門用のテキストから入り、回を追って様々な古筆作品を交ぜてゆきます。今まで受講した大半の方が、目標(短冊等をなんとか読めるようになること)を達成しています。また、これまでの講座内容と重複しないようにテキストを配慮しますので、継続受講の方もぜひご参加ください。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/15 リファレンス “古筆とはどういうものか、どうして読みにくいか” 書写、写本、古典と古筆、変体仮名と連綿体等の解説。変体仮名のテキスト紹介、読む練習1(今後毎時間)
2 04/22 古筆の様々な鑑賞形態と古筆鑑賞の約束事 完本、古筆切、手鑑、軸装、極札と伝称筆者、料紙と装幀、読む練習2
3 05/13 仮名古筆を見る時の注目点 文字を形として見る時の注目点(パワーポイントで、古筆作品のスライドを豊富に用いて説明)、読む練習3
4 05/20 平仮名の成立まで 5世紀の初期の仮名から10世紀の平仮名成立までの概説、読む練習4
5 05/27 平安時代の古筆と書様 平安の古筆作品と書様の特徴をスライドで解説、読む練習5
6 06/03 鎌倉時代の古筆と書様 鎌倉の古筆作品と書様の特徴をスライドで解説、読む練習6
7 06/10 南北朝〜室町時代の古筆と書様 南北朝⁓室町の古筆作品と書様の特徴をスライドで解説、読む練習7
8 06/17 古筆の実作品の見学、見分による実習 早稲田大学中央図書館特別資料室所蔵の実作品および複製品を見分する実習

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆毎時間、必ず変体仮名を読む練習をします。テキストと簡単な字典のコピーはこちらで用意しますが、ご自分で字典をお持ちの方はご持参下さい。
◆おおよその目安として入門レベルの方を対象とします。
◆毎回の講義内容は、受講者の習熟度等により、若干の変更の可能性があります。
◆早稲田大学中央図書館(資料室)所蔵の実作品および複製品を見分する実習を予定しています。集合場所等は、別途、講義の中で詳細をご案内します。この実習は新型コロナウイルス感染症の感染動向等に応じて教室での授業に変更となる場合があります。

講師紹介

別府 節子
実践女子大学文芸資料研究所客員研究員
東京都生まれ、博士(文学)。出光美術館学芸員、淑徳大学・早稲田大学非常勤講師を経て、現職。美術館に在職中からライフワークとする、中世古筆資料の調査研究と発掘、古筆手鑑の調査活動等を現在も継続。企画編集執筆の展覧会図録に、『平安の仮名、鎌倉の仮名』、『西行の仮名』、『古筆手鑑』、『時代を映す仮名のかたち』(出光美術館)。著書に、『院政期文化論集第四巻 宗教と表象』(共著)(森話社)、『古筆への誘い』(共著)(三弥井書店)、『伏見院御集集成』(共著)(笠間書院)、『和歌と仮名のかたち―中世古筆の内容と書様』(笠間書院)。
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