ジャンル 現代社会と科学

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無国籍と複数国籍―国籍とは何か

  • 夏講座
  • オムニバス

陳 天璽(早稲田大学教授)
石井 香世子(立教大学教授)
三谷 純子(早稲田大学講師)
秋山 肇(筑波大学助教)

曜日 土曜日
時間 10:30~12:00
日程 全4回 ・08月05日 ~ 09月09日
(日程詳細)
08/05, 08/26, 09/02, 09/09
コード 720705
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 11,880
ビジター価格 受講料 ¥ 13,662

目標

・無国籍・複数国籍が発生する要因、国々や制度のはざまの実体を知る。
・無国籍・複数国籍の当事者の視点、当事者の生活や考え方を知る。
・個人と国家、国籍など、無国籍者の視点を通し、これからの国際社会のあり方を考える。

講義概要

あなたはナニジンですか?「国籍=○○人」ですか?誰でも一つの国籍を持っているのが当然だと思っていませんか?
本講座では、無国籍者や複数の国籍を有する人々に着目し、国籍について考えます。国連によると、世界には国籍を持たない無国籍者が420万人いると推計されており、また、日本には90万人の複数国籍者がいると推計されています。日本に暮らす無国籍者のほか、世界各地に生きる無国籍者、複数国籍者の具体的な事例を紹介します。国際法とのかかわりに触れながら、無国籍者が発生する原因、彼らの暮らし、さらには国家や国際社会とのかかわりについて考えます。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 08/05 無国籍と複数国籍〜国籍とはなにか? 無国籍者として30年数年間生きてきた講師が、自らの経験を通し無国籍や複数国籍の当事者に着目します。当事者がどのような経験をし、何を思って生きているのか、どんなアイデンティティを有しているのかを明らかにし、個人と国家の関係、そして国籍とはなにかについて考えます。
2 08/26 国際法・国際社会における国籍・無国籍・複数国籍 国際社会の法である国際法には、国籍・無国籍・複数国籍に関連する規定を置いているものがあります。国際社会は国籍・無国籍・複数国籍にどのように向き合っているのでしょうか。国際法の視点から今日の国籍の役割について多面的に考えます。
3 09/02 世界の無国籍・複数国籍の状況と当事者の多様性 無国籍者や、国籍が定かではない人、複数国籍者は、発生を続けています。世界各地の写真や図表をみながら、主要な発生原因、国際社会による「解決」策と、国家、当事者の国籍に関する多様な考えや希望を知り、誰にとって何が「解決」なのかを考えます。
4 09/09 日本の児童養護施設における外国につながる子どもたちと国籍 この授業では、2017年から2018年にかけて実施した日本の児童養護施設で暮らす(もしくは、暮らしたことのある)外国につながる子どもたちが抱える国籍問題をもとに、移民大国日本と移民第2世代の国籍に関する問題を考える視座を提供します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆休講が発生した場合の補講は9月16日(土)を予定しています。
◆Zoom ミーティングを使用したオンライン講座です。
◆お申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆お申込みいただいた有料講座の動画は、当該講座実施の翌々日(休業日を除く)17:30 までに公開します。インターネット上で 1 週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。
【会員】授業動画の視聴方法(会員向け)
【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)

講師紹介

陳 天璽
早稲田大学教授
国際政治経済学博士(筑波大学)。ハーバード大学や日本学術振興会(東京大学)研究員、国立民族学博物館准教授を経て現職。著書に『無国籍』(新潮社)、『忘れられた人々 日本の「無国籍」者』(明石書店)、『パスポート学』(北海道大学出版会)、『無国籍と複数国籍―あなたは「ナニジン」ですか』光文社新書、絵本『にじいろのペンダント』(大月書店)。NPO法人無国籍ネットワーク代表理事。

石井 香世子
立教大学教授
1975年生まれ。専門は社会学、東南アジア社会論(タイ)。主著に Ishii K. 2012“The Impact of Ethnic Tourism on Hill Tribes in Thailand,”Annals of Tourism Research, 39(1), Ishii S.K. (eds.)2016 Marriage Migration in Asia, Kyoto University Press/NUS Press.等。
三谷 純子
早稲田大学講師
ユニセフNY本部、中国、アフガニスタン、スリランカ、ガーナ等、UNHCRクロアチア、UNTACカンボジアで、主に広報官として勤務。帰国後、子どもの権利や難民移民無国籍等を大学で教えている。NPO法人無国籍ネットワークで法律相談担当。「事実上の長期化無国籍難民にとっての、もう1つの解決法としての留学」『難民研究ジャーナル5号』等。
秋山 肇
筑波大学助教
憲法、国際法、国際政治学、国際機構論の視点から、国内的及び国際的な無国籍への対応を分析している。NPO法人無国籍ネットワーク運営委員。無国籍情報センター事務局長。主著は『日本における無国籍者 ―類型論的調査―』(国連難民高等弁務官駐日事務所、共著)、『インタラクティブゼミナール 新しい多文化社会論:共に拓く共創・協働の時代』(東海大学出版部、共著)。
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