ジャンル 世界を知る

中野校

【対面+オンラインのハイブリッド】五大古都から見る中国文明の歴史 長安、洛陽、開封、南京、北京

  • 秋講座

加藤 徹(明治大学教授)

曜日 火曜日
時間 10:40~12:10
日程 全5回 ・10月24日 ~ 11月21日
(日程詳細)
10/24, 10/31, 11/07, 11/14, 11/21
コード 330314
定員 50名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 14,850
ビジター価格 受講料 ¥ 17,077

目標

・私たちが生きている今の時代がこのようになった理由を考える。
・日本史と中国史という枠組みを取り払い、世界的な視野から東アジアを見直す。
・歴史の予備知識がない人にも、身近なことから考える楽しさを体験してもらう。

講義概要

中国史で首都となったことがある古都――長安、洛陽、開封、南京、北京は、それぞれ長い歴史をもつ個性的な都市です。この5つの古都の地理的条件はバラバラです。なぜ中国の首都はダイナミックに移動してきたのか。紀元前11世紀から21世紀まで、中国文明の変遷の歴史と、それぞれの古都の魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/24 長安 ――前漢と唐の世界帝国の首都  長安は、紀元前3世紀に前漢の初代皇帝・劉邦が築かせた首都でした。以来、歴代の王朝や政権の首都として栄えました。唐の時代の長安は人口100万の国際都市であり、日本の平城京や平安京をはじめ東アジアの都市設計に大きな影響を与えました。しかし11世紀以降は地方都市に戻り2度と首都になることはありませんでした。玄宗皇帝や楊貴妃、李白、杜甫、空海らも暮らした世界都市・長安の歴史と魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。
2 10/31 洛陽 ――歴史と文化の落ち着いた古都  洛陽は、紀元前8世紀の東周から10世紀の唐末まで、2千年間にわたりたびたび中国の首都となった古都です。西の長安が栄華を誇る政治都市だったのに対して、東の洛陽は落ち着いた感じの文化都市でした。長安を首都とした唐の時代も、武則天(則天武后)の時代は洛陽が首都でした。芥川龍之介の『杜子春』や司馬遼太郎の「洛陽の穴」など日本人の洛陽観にも触れつつ、洛陽の歴史と魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。
3 11/07 開封 ――中国人がもっともなつかしさを感じる古都  中国の中央部に位置する開封は、紀元前4世紀、戦国時代の魏が首都・大梁をこの地に置いて以来、五代十国の諸王朝や北宋の首都が置かれました。特に北宋時代の開封は、活気に満ちた商業都市としても繁栄し、庶民文化が花開きました。開封の繁栄ぶりは、『東京夢華録』や『清明上河図』などの歴史資料でも描かれています。また、古典小説『水滸伝』や井上靖の歴史小説『敦煌』、日本でも放送された中国の歴史ドラマでも開封は物語の舞台として登場します。開封の歴史と魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。
4 11/14 南京 ――ここに首都を置く王朝は短命というジンクス  南京は、中国四大古都(西安・北京・南京・洛陽)の1つです。西暦229年「三国志」の孫権が呉の都「建業」を現在の南京に置いて以来、六朝時代(呉・東晋・宋・斉・梁・陳)や、明王朝の初期、清末の太平天国、20世紀の中華民国は、南京を首都としました。日本との距離も比較的近く、5世紀の「倭の五王」の遣使や、近現代の日本語「南京錠」「南京玉すだれ」「南京そば(ラーメンの原型)」の語源にもなるなど、距離感の近さが伺えます。古都・南京の歴史と魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。
5 11/21 北京 ――中国を越えた東ユーラシアの首都  北京は今から三千年前、春秋戦国時代の燕の首都となって以来、漢民族の農耕圏と北族の遊牧圏を結ぶ東ユーラシアの主要都市として、独特な歴史を歩んできました。13世紀、元の時代の北京の繁栄はマルコ・ポーロを驚嘆させました。 以来、一部の例外的時期を除き、明王朝や清王朝、そして現代の中国でも、北京は中国の首都であり続けています。 欧州の都市を見慣れた洋画家の梅原龍三郎も、北京の美しさに魅了され、作品を残しました。 北京の歴史と魅力を、豊富な映像資料を使い、予備知識のないかたにもわかりやすく解説します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆講師都合により10/17休講、補講は11/21となります。
◆授業の教材は、毎回プリントとして配付するほか、ネットにアップし、いつでもどこでもご覧になれるようにします。
◆本講座は対面でもオンラインでも受講できるハイブリッド講座です。対面・オンラインのご都合の良い形式でご受講いただけます。オンラインはZoomウェビナーを使用します。
◆講師は中野校教室で講義し、オンラインで同時配信いたします。
◆対面でご受講される方は、通常の対面講座と同様に開講確定後にお送りする教室案内通知記載の教室にお越しください。
◆オンラインで受講される方はオンライン講座と同様にマイページからご受講ください。
◆オンラインでの受講予定の方はお申込みの前に必ず「オンラインでのご受講にあたって」をご確認ください。
◆本講座の動画は、当該講義実施の翌々日(休業日を除く)17:30までに公開します。インターネット上で1週間のご視聴が可能です。視聴方法は、以下をご確認ください。【会員】授業動画の視聴方法(会員向け) 【ビジター・法人会員】授業動画の視聴方法(ビジター・法人会員向け)
◆休講が発生した場合、補講日は12月5日(火)を予定しております。

講師紹介

加藤 徹
明治大学教授
1963年、東京生まれ。東京大学中文科を卒業後、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。文学修士。専門は京劇(中国の伝統演劇)。著書に『京劇』(中公叢書、2002年度サントリー学芸賞受賞)、『西太后』(中公新書、2005年)、『貝と羊の中国人』(新潮新書、2006年)、『漢文の素養』(光文社新書、2006年)その他がある。2023年度NHKラジオ中国語講座「まいにち中国語」講師。
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