ジャンル 世界を知る
八丁堀校
大韓帝国(1897〜1910年)と日本 著者と読む『韓国併合』
森 万佑子(東京女子大学准教授)

曜日 | 水曜日 |
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時間 | 10:40~12:10 |
日程 |
全7回
・04月12日 ~
06月14日 (日程詳細) 04/12, 04/26, 05/10, 05/17, 05/31, 06/07, 06/14 |
コード | 210309 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 20,790 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 23,908 |
目標
・近代の朝鮮半島の歴史について理解を深める
・日本と朝鮮半島それぞれの歴史を、政治外交・社会文化から総体的に理解する
・歴史から現在の日韓関係を考える
講義概要
大韓帝国(1897〜1910)の歴史を日本とのかかわりに着目して学ぶ講義である。講義の進め方は、『韓国併合―大韓帝国の成立から崩壊まで』(中公新書、2022年)をテキストとして、執筆過程で使用した史料や文献などを紹介しながら、韓国併合の軌跡と実態について著者解説をする形式で行う。新書ゆえに削った内容や、本文の背景にある日本や韓国の学説史の流れ、現在の日韓関係などについても補足説明しながら、受講生と一緒に「韓国併合」を考えたい。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 04/12 | 中華と朝鮮王朝 | テキスト序章「中華秩序のなかの朝鮮王朝」と第1章「真の独立国家へ―1894〜95年」を中心にとり上げる。主に、日本で2000年以降に発表された「中華世界」に関する研究成果を整理しながら、19世紀末の東アジア国際関係を概観し、朝鮮王朝の政治外交を考える。 |
2 | 04/26 | 大韓帝国の成立 | テキスト第2章「朝鮮王朝から大韓帝国へ―1895〜1897年」を中心に、近年の韓国で発表されている高宗の皇帝即位儀礼についての研究成果を補足しながら、大韓帝国成立の政治的背景や文化的意味を考える。 |
3 | 05/10 | 独立協会が残した意義 | テキスト第3章「新国家像の模索―皇帝と知識人の協和と不和」を中心に、独立協会について考える。開化派からの系譜や、独立協会解散後の流れについても補足しながら、独立協会が朝鮮史において残した意義を考える。 |
4 | 05/17 | 大韓帝国の社会と文化 | テキスト第4章「大韓帝国の時代―皇帝統治の現実と限界」を中心に、主に近年の韓国で盛んにおこなわれている大韓帝国の社会史・文化史研究の成果を講義しながら、大韓帝国の社会文化について考える。 |
5 | 05/31 | 保護国への道 | テキスト第5章「保護国への道程―日露戦争前夜から開戦のなかで」と第6章「第二次日韓協約の締結―統監府設置、保護国化」を中心にとり上げ、日露戦争前後の東アジアにおいて、大韓帝国が主体的におこなった外交を考える。 |
6 | 06/07 | 民族愛の多様性 | テキスト第7章「大韓帝国の抵抗と終焉―1910年8月の併合へ」を中心に、大韓帝国の民族運動について、解放後の南北朝鮮の民族運動も見通しながら考える。 |
7 | 06/14 | 韓国併合をめぐる合法・不法論争 | テキスト終章「韓国併合をめぐる論争―歴史学と国際法」を中心にとり上げる。韓国併合についての合法・不法論争の内容を整理した上で、今日に続く日韓の歴史学や歴史教育の相違にも触れながら、この論争がもつ意味とこれからの日韓関係・日朝関係について考える。 |
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆3/10(金) 11:30より本講座の無料体験会を早稲田校で実施します。
◆体験会お申し込みはこちらから。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/60253/
テキスト
テキスト
『韓国併合―大韓帝国の成立から崩壊まで』(中公新書)(ISBN:978-4121027122)
講師紹介
- 森 万佑子
- 東京女子大学准教授
- 愛知県生まれ。博士(学術、東京大学)。専門は、韓国・朝鮮研究、朝鮮近代史。ソウル大学国史学科博士課程修了。現在、東京女子大学准教授。著書に『韓国併合』(中公新書、2022年)、『ソウル大学校で韓国近代史を学ぶ』(風響社ブックレット、2017年)、『朝鮮外交の近代』(名古屋大学出版会、2017年、第35回大平正芳記念賞)。大学では韓国・北朝鮮の政治・外交だけでなく、ジェンダーや学歴問題など社会・文化についても広く講義している。