ジャンル 現代社会と科学

中野校

日本列島の巨大地震を理解する 地震の基礎から2050年までの地震予測

  • 春講座

佐藤 比呂志(東京大学名誉教授 (元地震研究所教授))

曜日 土曜日
時間 13:10~14:40
日程 全6回 ・05月13日 ~ 06月17日
(日程詳細)
05/13, 05/20, 05/27, 06/03, 06/10, 06/17
コード 310711
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・地震・津波を理解するための基礎を学ぶ。
・日本列島周辺のプレート境界と陸側のプレート内の被害地震について理解する。
・日本列島周辺で発生する巨大地震の中期予測の現状について理解する。

講義概要

世界中の大地震の2割は日本列島周辺で発生しています。日本列島に沈み込むプレート境界の巨大地震と、その力を受けて発生する陸のプレート内の地震は大きな違いがあり、地震の特徴を理解しておくことは、地震列島で生きていく上でとても重要です。本講義では、地震や津波はどうして起きるのかという基礎的な事柄から、発生する地震や津波など地震災害の特徴を分かり易く解説します。とくに、日本海溝や南海トラフ沿いの超巨大地震に伴う現象と、その前後で発生する内陸直下型の地震について、被害の実態も含めてお話します。最後に、2050年頃までにどこで、どんな地震に襲われる可能性があるのかについて説明します。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 05/13 日本列島の地震とプレートテクトニクス 日本列島で発生する地震や津波の発生メカニズム、それらを引き起こすプレートの動き、日本列島周辺の構造など、地震活動を理解する上で基礎的な知識について、平易に解説します。
2 05/20 日本列島下の活断層と震源断層 熊本地震や兵庫県南部地震のように、平野部直下で発生する内陸地震は大きな被害を発生させます。日本列島に分布する活断層の特徴について、具体的な内陸地震や地殻構造と関連させて説明します。
3 05/27 日本海溝と千島海溝沿いの超巨大地震 2011年の東北地方太平洋沖地震は、稠密な観測網の下で発生した超巨大地震でした。この地震前後に起きた現象を解説し、その北方で発生が危惧される千島海溝沿いの超巨大地震について解説します。
4 06/03 首都直下地震 関東平野下には二枚のプレートが沈み込むという世界でも稀な構造をとり、様々な深さで地震が発生しています。関東平野に伏在する活断層から、フィリピン海プレートとの境界断層、そしてその下に位置する太平洋プレートまでの複雑な構造と発生する地震について解説します。
5 06/10 南海トラフ地震 西南日本の太平沖に位置する南海トラフではフィリピン海プレートが沈み込んでおり、その境界では巨大地震が繰り返し発生してきました。それらの実例とメカニズム、予想される巨大地震の想定についてお話します。
6 06/17 2050年までの地震予測 プレート境界での巨大地震は、突然に起きるものではなく、それに付随する現象を伴っています。日本列島の地殻変動や地震活動の特徴から、2050年までに発生する地震災害の中期予測について解説します。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆参考図書『巨大地震はなぜ連鎖するのか — 活断層と日本列島』(佐藤比呂志著、NHK出版新書)は、講義内では参照しませんが、事前にご一読いただくとより理解が深まります。
◆休講が発生した場合の補講日は6月24日(土)を予定しています。

講師紹介

佐藤 比呂志
東京大学名誉教授 (元地震研究所教授)
1955年仙台生まれ。東北大学理学部卒業後、同大学院理学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(理学、東北大学)。2021年まで、東京大学地震研究所教授。専門分野は、構造地質学・アクティブテクトニクス。著者に『巨大地震はなぜ連鎖するのか ― 活断層と日本列島』(NHK出版)などがある。

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