ジャンル 芸術の世界
中野校
日本のジャズとハワイアンの歴史―音楽にみる日本近代文化の展開
早稲田 みな子(国立音楽大学教授、早稲田大学・慶応義塾大学講師)

曜日 | 金曜日 |
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時間 | 15:00~16:30 |
日程 |
全3回
・02月24日 ~
03月10日 (日程詳細) 02/24, 03/03, 03/10 |
コード | 340412 |
定員 | 24名 |
単位数 | 1 |
会員価格 | 受講料 ¥ 9,928 |
ビジター価格 | 受講料 ¥ 11,264 |
目標
日本におけるジャズとハワイアンの歴史を、時代背景と主な音楽家・楽曲に焦点を当て、概観する。
20世紀初頭に世界的に流行したジャズとハワイアンの日本における導入・展開を通じて、日本の近代化について考察する。
講義概要
浪曲や義太夫節が大流行していた1920年代、ジャズとハワイアンは一部の上流階級の趣味として、その受容が始まりました。この授業では、日本人の西洋楽器習得や輸入曲の翻訳、日系人の活躍などを通じて、ジャズとハワイアンが日本の一般大衆にも広まり、戦後、一流音楽家のみならず、ジャズ喫茶やスチールギター歌謡など、独自の文化を生み出すに至った過程を、豊富な視聴覚資料とともに概説します。
最終回にはゲスト講師(山内アラニ雄喜さん)をお招きし、ハワイの代表的な楽器、スラック・キー・ギター、スチールギター、ウクレレについて、歴史的な背景と変遷、それぞれの特徴や技法などをデモンストレーションと演奏を通じて学びます。
各回の講義予定
回 | 日程 | 講座内容 | |
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1 | 02/24 | 日本のジャズの歴史 | 戦前の社交ダンスの流行に伴いダンス音楽として受容が始まったジャズが、ジャズ・ソングや和製ジャズの展開を通じて聞く音楽として普及し、戦後のジャズ・ブーム、ジャズ喫茶の誕生を経て、高等教育機関に導入されるまでに至る流れを概観します。 |
2 | 03/03 | 日本のハワイアンの歴史 | 戦前、ジャズ・ソングとオーバーラップしつつ流入したハワイアンが、灰田兄弟、バッキー白片など日系人の活躍とともに戦後の大流行を巻き起こし、和製ハワイアンやスチールギター歌謡の誕生、ウクレレ・ブームへと展開していく様子を概観します。 |
3 | 03/10 | ハワイの楽器 | ゲスト講師、山内アラニ雄喜さんをお招きし、ハワイの代表的な楽器、スラック・キー・ギター、スチールギター、ウクレレの歴史と展開を概観するとともに、それぞれの楽器の特徴や技法について、デモンストレーションと演奏を交えながら学びます。 |
講師紹介
- 早稲田 みな子
- 国立音楽大学教授、早稲田大学・慶応義塾大学講師
- 東京藝術大学音楽学部楽理科卒業後、インディアナ大学ブルーミントン校で音楽学修士号、カリフォルニア大学サンタバーバラ校で音楽学博士号取得。専門分野は音楽民族学。主な著作に『アメリカ日系社会の音楽文化――越境者たちの百年史』(共和国、2022年)、 共著に『日系文化を編み直す――歴史・文芸・接触』(ミネルヴァ書房、2017年)、『発表会文化論――アマチュアの表現活動を問う』(青弓社、2015年)、『民謡からみた世界音楽――うたの地脈を探る』(ミネルヴァ書房、2012年)などがある。