ジャンル 現代社会と科学

早稲田校

ダムの科学と技術

  • 秋講座

魚本 健人(東京大学名誉教授、国立研究開発法人土木研究所顧問)

曜日 金曜日
時間 13:00~14:30
日程 全8回 ・10月04日 ~ 12月06日
(日程詳細)
10/04, 10/11, 10/25, 11/08, 11/15, 11/22, 11/29, 12/06
コード 130731
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,760
ビジター価格 受講料 ¥ 27,324

目標

・ダムの治水、利水、環境保全等の役割を理解する。
・安全で長寿命なダム施設を建設、維持管理するための基本及び最先端技術を理解する。

講義概要

ダムは様々な分野において我が国の経済・社会を支えてきた重要な社会資本である。古くは農業用水、水道用のダムとして造られ、技術の発展とともに、我が国の経済・社会を支え、エネルギーの供給、洪水被害の軽減に大きな役割を果たしてきている。一方、ダムへの様々な意見もあるなかで、近年では、環境保全・観光資源としても重要な役割を担ってきている。本講座では、これらのダムの歴史や役割を具体的な事例も踏まえて説明するとともに、安全でかつ長寿命な構造物として建設、維持管理するための基本及び最先端技術を紹介する。さらに、我が国のダムを取り巻く環境変化を踏まえた対応として、種々の技術を紹介しつつ、ダムの今後の可能性についても解説する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/04 ダムの基本と役割 我が国は、世界的にも極めて水害や渇水被害を受けやすい自然・社会条件下にあることを説明したうえで、これらの被害を防ぐないしは緩和する効果的な方策としてダムがあることを述べる。さらに、ダムの機能や型式などダムの基本情報を紹介した後、ダムの治水、利水のみならず、環境保全・創出や観光資源などの様々な役割を、実例を示しつつ概説する。
2 10/11 世界のダムと歴史 我が国と世界ではダム・貯水池のスケールが異なっている。これは日本の河川の勾配が急峻であることなどが原因である。また、日本のダムの利用形態は稲作等の農業用水や飲食用の上水、水力発電などの利水から始まっているが、台風等に対する治水も重要な建設目的である。これらのことを歴史、技術者、著名なダムを紹介しつつ説明する。
3 10/25 ダムの構造と特徴 代表的なダム型式であるフィルダム(土砂・岩石を主材料とするダム)とコンクリートダム(コンクリートを主材料とするダム)の技術変遷の歴史を国内のダム事例を紹介しつつ解説する。また、これまで建設されたその他の型式のダム、特に新しいダム型式である台形CSGダムの特徴や構造についても解説する。
4 11/08 ダムの建設 代表ダム型式として重力式コンクリートダムを選定し、具体のダムの施工事例を参考に、ダムの建設の流れ、特に施工方法について詳細に解説する。また、近年のダム建設においては、様々な先端技術が導入されていることも紹介する。
5 11/15 ダムの運用と維持管理 我が国のダムの洪水調節、用水補給、発電などのダムの運用について事例を用いて解説する。また、ダム堤体の維持管理や貯水池の堆砂対策についても事例を用いて解説する。
6 11/22 ダムと環境 我が国のダムの環境保全の動向と環境影響評価について概説した後、ダムの自然環境に与える影響と対策について、事例を用いて解説する。また、ダム湖の利用やダム及び周辺の活性化に関する取組などダム貯水池等の利活用の実態について、事例を用いて解説する。
7 11/29 ダム再開発 新規ダムの建設だけでは、ダムを取り巻く環境の変化への対応が困難な時代になり、既設ダムを有効活用することで機能の向上・長期化・回復を行うダム再開発に大きな期待が寄せられている。この状況を踏まえ、ダム再開発の背景・目的・施工内容・施工技術などについて、事例を踏まえて解説する。
8 12/06 今後の課題 我が国のダムを取り巻く環境は日々変化しており、ダムをより効率的に利用することが求められている。特に人口減少、気候変動、激甚災害などは今後の我が国の進むべき方向を左右する。このような我が国のダムを取り巻く環境変化に対処する方法として、既設ダムの再開発も含めた種々の新しい技術を紹介しつつ、今後の可能性について解説する。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆補講日は12月13日を予定しています。

講師紹介

魚本 健人
東京大学名誉教授、国立研究開発法人土木研究所顧問
1947年愛媛県生まれ。専門分野はコンクリート工学。東京大学生産技術研究所(1978〜2007)、芝浦工業大学(2007〜2010) で学生指導の他、コンクリート分野の第一線で研究・開発に取り組む。2010年から土木研究所理事長、2016年から第23代ダム工学会会長を務めるなど幅広く活躍している。
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