ジャンル 人間の探求

中野校

チベット仏教とダライラマ

  • 秋講座

吉村 均(中村元東方研究所専任研究員、早稲田大学講師)

曜日 月曜日
時間 10:30~12:00
日程 全6回 ・10月07日 ~ 11月25日
(日程詳細)
10/07, 10/21, 10/28, 11/11, 11/18, 11/25
コード 330521
定員 24名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,820
ビジター価格 受講料 ¥ 20,493

目標

・ダライラマの広範囲にわたる活動について学ぶ。
・チベットの歴史と仏教について学ぶ。
・伝統的な仏教の考え方について基本的知識を身につける。
・現代社会における仏教の意義、可能性について考える。

講義概要

ノーベル平和賞受賞者であるダライラマ14世は、欧米ではきわめて有名で、仏教と聞くと、多くの人はまずチベット仏教を思い浮かべるほどです。その活動は仏教僧としてだけでなく、科学者との対話、宗教間対話、世俗倫理の推進など、多岐にわたり、実はそれらすべてが仏教の考え方に裏付けられています。チベットの仏教の歴史と教え、ダライラマの活動について学ぶことは、現代人にとっての仏教の意義を考える手がかりになります。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 10/07 多岐にわたる活動、ダライラマ政権とチベットの歴史 ダライラマ法王の多岐にわたる活動を紹介し、ダライラマ政権の誕生を含むチベットの歴史について振り返ります。
2 10/21 仏教ってどんな教え?:チベットの伝統に基づく概観 現在、日本でおこなわれている仏教の説明は、明治時代に当時のヨーロッパの仏教研究を取り入れたものが元になっており、伝統的なものとは基本発想の部分で異なっています。
それに対してチベットでは、伝統的な仏教理解・実践が現在に至るまで受け継がれ、それが現代社会で脚光を浴びているのです。チベットの伝統に基づいて、伝統的な仏教の考え方、どのような教えであるのかを紹介します。
3 10/28 ダライラマ14世の活動①:科学者との対話 ダライラマ法王は伝統だからとそれを墨守するのではなく、科学の目で教えを検討する必要を強調し、継続的に科学者との対話をおこなってきました。
その中で瞑想の効果についての科学的検証がおこなわれ、その成果が雑誌などで紹介されたことが、西洋社会における瞑想への関心につながっています。
4 11/11 ダライラマ14世の活動②:宗教間対話と世俗倫理(セキュラー・エシックス)の推進 ダライラマ法王の力を入れている活動のひとつに、宗教間対話があります。伝統的な説明では、仏教は一律の教義に従う教えではなく、仏陀は相手に合わせて異なる教えを説いたとされています。そうである以上、外国にはその土地その土地にあった教えがあるはずで、仏教への改宗を勧めないというのがダライラマの基本姿勢です。近年はさまざまな宗教に共通する世俗倫理(セキュラー・エシックス)の推進を説いています。
5 11/18 チベット仏教の紹介:僧院教育・修行者のための教え・庶民の願い極楽往生 チベットの寺院は、人が仏教を学び修行するための場というより、仏教の伝統を次の世代に伝えるためのもの、という性格が強いものです。僧院教育の目的は、仏教を教えうる師の育成にあり、それは修行者が実際に修行するために必要な教えとは異なります。伝統仏教は医学的な発想の教えといわれ、一律ではなく、その人その人にあった教えが存在します。チベットは環境が厳しく、庶民は信心深いですが、一生を仏教の学習や実践に費やすことはできません。庶民が願うのは、死後の極楽への往生です。
6 11/25 現代社会と仏教について考える 明治以降の近代化のなかで、当時のヨーロッパの仏教研究を受け入れてきた日本とは対照的に、西洋社会では仏教が彼らが思っていたようなものではなかったことが理解されるようになり、彼らの宗教とは異なるあり方に期待を寄せ、関心を持つ人が増えてきます。最近では中国系社会でも仏教への関心が高まっています。彼らの仏教への関心を紹介し、現代社会における仏教の意義、可能性について考えます。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆講師の書いた『チベット仏教入門』(ちくま新書)の一部がインターネットで無料公開されています。あらかじめ目を通しておくと、講座内容の理解に役立ちます。
「なぜ世界でチベットの教えが関心を持たれているのか?」
https://socrates.media/2018/12/05/3494/

テキスト・参考図書

参考図書
『チベット仏教入門 ― 自分を愛することから始める心の訓練』(ちくま新書)(ISBN:978-4480071910)
『思いやりのある生活』(光文社 知恵の森文庫)(ISBN:978-4334784140)

講師紹介

吉村 均
中村元東方研究所専任研究員、早稲田大学講師
1961年東京生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科博士課程修了。チベットの諸師より顕密の教えを学ぶ。現在(公財)中村元東方研究所専任研究員、早稲田大学ほか非常勤講師。著書に『空海に学ぶ仏教入門』(ちくま新書)、『チベット仏教入門』同、『神と仏の倫理思想【改訂版】』(北樹出版)など。
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