ジャンル 世界を知る

早稲田校

「ロシア革命」とシベリア出兵 チェコスロヴァキア軍団の機関紙を資料として

  • 夏講座
  • 資料配付

長與 進(早稲田大学名誉教授)

曜日 土曜日
時間 13:00~14:30
日程 全6回 ・07月20日 ~ 08月31日
(日程詳細)
07/20, 07/27, 08/03, 08/10, 08/24, 08/31
コード 120322
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 17,496
ビジター価格 受講料 ¥ 20,120

目標

・「ロシア革命」と「シベリア出兵」の歴史的位置づけを再検討する
・大正期の日本の外交・政治・社会を「外からの」視点で捉え直す
・歴史事象を、複眼的に捉えることの面白さと重要性を体得する

講義概要

「ロシア革命」と内戦の時期に刊行された、チェコスロヴァキア軍団の機関紙『チェコスロヴァキア日刊新聞』(1918―1920年)を題材として、「ロシア革命」の実態とこの時期の日本の外交・政治・社会を、「外からの」視点で捉え直す。日本の「シベリア出兵」の直接の誘因でありながら、ほとんど知られていない軍団と日本との関わりを、機関紙『日刊新聞』の多様な記事・論説・ルポルタージュを手掛かりとしながら、明らかにしていく。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/20 チェコスロヴァキア軍団の「反ボリシェヴィキ」蜂起 (1918年春) 序論として、ロシアにおけるチェコスロヴァキア軍団の歴史と、その機関紙『チェコスロヴァキア日刊新聞』のアウトラインを紹介する。1918年5月の軍団の「反ボリシェヴィキ」蜂起をめぐるこれまでの歴史記述に触れ、当時の『日刊新聞』の論説と記事を読みながら、蜂起にいたった実際のプロセスを再構成する。
2 07/27 日本のシベリア出兵と、軍団と日本軍との最初の出会い (1918年夏) まず1918年8月の日本政府の「シベリア出兵」宣言を現代語訳で読み、8月末の東部シベリアでの日本軍との最初の出会いを報告するルポルタージュ「東方からの手紙」、日本軍についての連載記事「日本人兵士の魂」などを材料として、この時点での軍団側の認識を確認する。
3 08/03 ボリシェヴィキ派の権力奪取(いわゆる十月革命)をどのように捉えていたか (1918年秋) 「ロシア革命」、とくにボリシェヴィキ派の権力奪取(いわゆる十月革命)をどのように捉えるかは、今日でも「コントラヴァーシャルな」問題と言っていい。同時代のロシアにあって、ボリシェヴィキ派と敵対して戦闘を交えながら、リベラルな立場を取る『日刊新聞』は彼らの運動をどのように捉えていたか。
4 08/10 「日本からの手紙」 (1919年11月―1920年1月) 1919年暮れから1920年初頭にかけて、駐日外交官だった軍団員スタニスラフ・コヴァーシが寄稿した6編の連載論説記事-「日本はいかにして大国になったか」「日本の議会」「朝鮮」「山東半島」「中国」「アメリカと日本」は、100年後の今日読んでも、示唆と教訓に満ちている。
5 08/24 「日本人と東部シベリア」 (1920年3―4月) 1920年3-4月に掲載された連載論説記事「日本人と東部シベリア」は、軍団側が日本のシベリア出兵をどう捉えていたかを知る絶好の資料である。ロシア領極東地域における日本・ロシア・中国・アメリカの「勢力圏政治」を、批判的に、だが冷静に分析している。
6 08/31 ニコラエフスク事件・ウラジヴォストーク事件・ハイラル事件 (1920年春) 1920年春に相次いで起こったこの3つの事件は、日本の「シベリア出兵」のネガティヴな帰結であり、とくにニコラエフスク(尼港)事件は、その後1922年まで出兵を継続させる原因となった。『日刊新聞』はこれらの事件のそれぞれを、極力双方の言い分に耳を傾けつつ、「客観的」に報道しようと努める。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆『チェコスロヴァキア日刊新聞』の記事と論説の翻訳のコピーを配付します。

テキスト・参考図書

参考図書
『シベリア出兵』(中公新書)(ISBN:978-4121023933)

講師紹介

長與 進
早稲田大学名誉教授
1948年名古屋市生まれ。同志社大学文学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科ロシア文学専修後期課程満期退学。コメンスキー大学哲学部(スロヴァキア・ブラチスラヴァ)留学。専門分野はスロヴァキアの歴史・言語・文化。著作『スロヴァキア語文法』。最近はチェコスロヴァキア軍団研究に多くの時間を割いている。
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