ジャンル ビジネス・資格

早稲田校

仕事に活かす!教養が活きる!論理的思考トレーニング

  • 春講座
  • 資料配付

福澤 一吉(早稲田大学教授)

曜日 土曜日
時間 13:00~14:30
日程 全8回 ・04月20日 ~ 06月15日
(日程詳細)
04/20, 04/27, 05/11, 05/18, 05/25, 06/01, 06/08, 06/15
コード 110810
定員 30名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 31,104
ビジター価格 受講料 ¥ 35,769

目標

以下の点について理解し、さまざまな場面で応用可能な議論の基本スキルを習得する。
・「読む、書く、議論する」の基礎にある論理構造を知る。
・議論を論証単位で分析することを通して、議論とは何かを理解する。
・論証の構成要素である根拠、結論、論拠について理解し、クリティカルな読み書き能力を身につける。

講義概要

スポーツと同様に議論にもルールがあります。たとえば、私たちが日常的に行っている「読む、書く、聞く、話す(聞く+話す=議論する)」という言語活動は、論証という思考に支えられています。このことを理解すると、曖昧なまま進行していく会議、国会中継やテレビ討論会での噛み合わない議論、新聞のコラムなどがすっきりクリアに見えてきます。本講座では、議論を概観して分かりやすくするために必要となる知識や工夫、時と場合による議論の使い分けなどを解説し、それぞれ演習を行います。このトレーニングを重ねることで議論のやりとりを整理してまとめる視座を体得して、最終的には「議論のリーダー」を目指していただきたいと思います。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/20 「議論のルール」を知るための基礎知識 8回に亘りどのような講義・演習をするかを概観する。その際、キーワードである思考・論理・接続・論証・導出の関係について触れる。また、ウォーミングアップ問題として新聞記事を読んでいただき、その記事の問題点を受講者にご指摘していただく。その新聞記事の問題点に触れながら、論理とは何かについての具体的な解説をする。
2 04/27 「論理」とはなにか?―接続詞を理解する 受講者は、国語教育の一貫として接続詞は学習しているはずである。しかしながら、接続詞は感覚的に使われているケースが目立つ。接続詞を理解し、適切に使用することは論理の基礎であることを講義と演習で理解する。
3 05/11 では、「議論」とはなにか?―論証モデルを手掛かりに 実際の議論をビデオで供覧していただき、その議論の問題点を受講者にご指摘していただくことから始める。その議論でのやりとりの問題点を特定するために論証の運用スキルが必要であることを理解するために、論証とは何かを解説する。その後、文章から論証を取り出す演習を行う。
4 05/18 「議論」の要素と在り方―トゥールミンの論証モデル(その1) 読み、書き、聞き、話すに共通する議論・論証のモデルとして有名なS.トウールミンの論証モデルについて詳しく講義する。論証には前提となる根拠、そこから導出される結論/主張、そしてその両者を支える論拠(補助仮定)が必要である。この3者が議論をいかに支えているかを具体的な事例を使って解説する。一般に、論拠は書かれていない。そこで、論証を支える論拠について推定する演習問題を行う。
5 05/25 「議論」の要素と在り方―トゥールミンの論証モデル(その2) 論証モデルを深く理解するにあたっては論拠の役割の理解が必要である。そこで、論拠にまつわる様々な事例を紹介する。ついで、比較的長い文章を読み、そこから論証を取り出し、さらにそこに書かれていない論拠を推定をする演習をする。①具体的事実である根拠を結論の理由にする場合と、②仮定を結論の理由とする場合(論拠)の組み合わせが結論/主張を導くために決定的に必要となる背景についても講義する。より複雑な文章を読んでそこから論拠を推定する。
6 06/01 明確な議論のために―論証図と論理的構造 私たちの読むものや、よく耳にする議論の内容は多数の論証の組みあわせから成立している。まずは、論証の型には単純論証、結合論証、合流論証の3つあることについて解説する。ついで、ある簡単な文章を読んで、これら3つの論証の型がどのような組み合わせになっているかを考えてみる。この論証の組み合わせ全体と論証図という。議論の内容を論証図にすることにより、練習問題を通して議論の明確性を吟味する。
7 06/08 さらに、論証のかたちを知る―帰納的論証と演繹的論証 論証はその内容から大きく二つに大別される。1つは帰納的論証であり、もう1つは演繹的論証である。両者にはそれぞれ得意技と不得意技がある。その相違に注目しながら両者の特徴について解説する。その後、文章を読んでそこに含まれる論証が帰納的論証か、演繹的論証かを区別していただく。次に、論証において根拠はその信頼性が、根拠から結論/主張を推定するためにはどの導出がそれぞれ問題になることについて解説する。これは事実の特定と、その事実から結論を推定する行為が独立であることを知る上で重要なポイントとなる。
8 06/15 論証モデルとクリティカル・リーディング 本講座の総まとめとして、新聞記事(他の素材でも構わない)を取り上げ、それを論証モデルを使って批判的に読み、著者への論理的反論を形成してみる。

テキスト・参考図書

参考図書
『議論の技法』(東京図書)(ISBN:978-4-489-02094-0)これはイギリスの分析哲学者S.トウールミンの主著である『The uses of argument』の翻訳です。この本の第3章にある「論証のレイアウト」は『新版 議論のレッスン』の基礎的背景となっています。認識論の問題点、旧来の三段論法などの問題点を含めて論じられています。
『看護学生が身につけたい 論理的に書く・読むスキル』(医学書院)(ISBN:978-4-260-03640-5)タイトルに「看護学生」とありますが、看護学生をターゲットにして書かれたものではありません。あくまでも一般読者を想定したものです。『新版 議論のレッスン』の内容をさらにわかりやすくて、かつ丁寧に書いたものです。練習問題が多く用意されています。
『議論のルール』(NHK出版)(ISBN:978-4-14-091157-0)議論にはそれなりのルールがあり、それが議論に参加する人たちに共有されていないと、噛み合わない議論の修正、指摘、有効な議論と無効な議論の区別などが不可能となる。 政治家や大学教授もフォーマルな議論ができない事例に触れながらよりわかりやすい議論を進める場合のルールを明記したもの。
『文章を論理で読み解くためのクリティカル・リーディング』(NHK出版)(ISBN:978-4-14-088377-8)論理的に読むことを実践し、さらにそれをベースに書かれたものをクリティックするスキルをつけるための入門書である。書くことと読むことが表裏一体であるというモデルの元に書かれたもので、本著の内容も本コース内で触れる。
『新版 議論のレッスン』(NHK出版)(ISBN:978-4-14-088552-9)本コースで講義をする内容がカバーされている入門書である。講義を受ける前に一読されると講義内容の理解が容易になると思われる。
『新版 論理トレーニング』(産業図書)(ISBN:978-4782802113)『新版 議論のレッスン』を読んだら、ぜひ挑戦してほしい論理的考え方を学ぶ最良の自習書。形式論理学の一歩手前までカバーされている。

講師紹介

福澤 一吉
早稲田大学教授
東京都健康長寿医療センター(旧東京都老人総合研究所)を経て、1990年より早稲田大学文学部。言語病理博士Ph.D.(ノースウエスタン大学)専門は認知神経心理学、計算論的神経科学。早稲田大学文学部心理学コースでは、認知神経心理学の講義とゼミ、学部1年生、3年生を対象に通年で論理トレーニングを担当している。
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