ジャンル 文学の心

早稲田校

漱石文学の世界 漱石作品に親しむ

  • 秋講座
  • オムニバス
  • 資料配付

中島 国彦(早稲田大学名誉教授)
藤尾 健剛(大東文化大学教授)
石原 千秋(早稲田大学教授)
服部 徹也(大谷大学助教)

曜日 土曜日
時間 10:40~12:10
日程 全8回 ・09月29日 ~ 12月01日
(日程詳細)
09/29, 10/06, 10/13, 10/20, 11/10, 11/17, 11/24, 12/01
コード 130104
定員 60名
単位数 1
会員価格 受講料 ¥ 23,328
ビジター価格 受講料 ¥ 26,827

目標

・漱石の魅力をさまざまな角度から明らかにしていきます。
・漱石と関連する文学者にも幅広く眼を注ぎ、漱石を立体的に考えます。
・漱石の名作をていねいに跡付け、その意味を明らかにしていきます。

講義概要

春学期に引き継ぐ時期の作品を扱います。「猫」を完結させた漱石は、「草枕」「二百十日」「野分」と精力的な執筆を続け、「朝日新聞」の招聘に応じ、職業作家の道を歩みます。「虞美人草」はその第1作でした。いくつかの作品については、時間をかけて分析していきます。さらにそうした初期作品を支える漱石の文藝理論を、「文学論」の分析を通して明らかにしていきます。 (企画・中島国彦早稲田大学名誉教授)

各回の講義予定

日程 講座内容
1 09/29 「草枕」の世界ー絵画との関わりから 「坊っちゃん」から一転して、漱石は「草枕」を書き、美的世界を造形する。その魅力的な人物造型、自然描写、想像と現実との響き合いなど多くの問題が観察できよう。中でも絵画小説としての性格は、考えてみる点が多い。そのことに留意して、「草枕」の世界に多角的に証明を与えていきたい。(中島 国彦)
2 10/06 「草枕」の世界ー絵画との関わりから 同上
3 10/13 「二百十日」を読む 「二百十日」は、革命の意欲を抱く圭さんの鬱勃とした人物像を語った作品だが、デビュー以来の写生文的な手法が採択されている。写生文の性格を確認し、この作品が抱えている内容と形式のあいだのギャップについて検討する。同じ観点から「野分」にも言及する。(藤尾 健剛)
4 10/20 「野分」を読む 「野分」は、「志士」と呼ばれる白井道也と、彼を「先生」と呼ぶ高柳周作との物語である。この作品は必ずしも成功作とは言えないが、本格的な作家生活に入って、社会に働きかけようとする漱石の鬱勃たる意欲がうかがえる。『文学論』で提示された「集合意識」との関連という観点から、作品を解説する。(藤尾 健剛)
5 11/10 「虞美人草」の世界 いま『虞美人草』が失敗作だという評価はほぼ定着しています。なぜ失敗作だと言えるのか、その失敗にはどういう意味があったのか、漱石は失敗から何を学んだのかなどについて、博覧会に象徴される日本の近代と漱石の近代との齟齬や、西洋と東洋とがせめぎあう当時の知の状況や漱石の知のあり方との齟齬などから考えてみます。この失敗がなかったら、のちの漱石はなかったでしょう。なお、文学の話は余談も多いので、そのおつもりで受講してください。(石原 千秋)
6 11/17 「虞美人草」の世界 同上
7 11/24 「虞美人草」の世界 同上
8 12/01 『文学論』―初期創作の学問的背景― 『文学論』は「文学とは何か?」という大きな問題に取り組んだ理論書である。『文学論』の成立過程は初期の創作活動と時期的に重なっており、実は相互に関係しあっている。初期作品の背景に、どのような漱石の学問的知見が活かされているのか。創作活動に伴って、漱石の学問はどのように変化していったのか。『文学論』の成立過程と創作との相互作用を検討することで、「漱石」という希有な文学者が誕生した背景に迫りたい。(服部 徹也)

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆各回担当講師・担当回・各回講義内容は変更となる場合がございます。

講師紹介

中島 国彦
早稲田大学名誉教授
1946年、東京都生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了、博士(文学)。公益財団法人日本近代文学館専務理事。日本近代文学専攻。著書『近代文学にみる感受性』(筑摩書房)、『夏目漱石の手紙』(共著、大修館書店)、『漱石の愛した絵はがき』(共編、岩波書店)、『漱石の地図帳』(大修館書店)など。
藤尾 健剛
大東文化大学教授
1959年兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、同大学院文学研究科修士課程修了。香川大学助教授をへて、現職。著書に、『夏目漱石の近代日本』(勉誠出版)、『川端康成 無常と美』(翰林書房)がある。
石原 千秋
早稲田大学教授
1955年、東京都生まれ。成城大学文芸学部卒業、同大学院博士後期課程中退(文学修士)。東横学園女子短期大学助教授、成城大学教授を経て、現職。著書『漱石と三人の読者』(講談社現代新書)、『『こころ』で読みなおす漱石文学』(朝日文庫)、『漱石入門』(河出文庫)、 『漱石はどう読まれてきたか』(新潮選書)など。
服部 徹也
大谷大学助教
1986年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。同大学院文学研究科助教(非常勤)、大妻女子大学非常勤講師等を経て、現職。専門は日本近代文学・文学理論。共著に小平麻衣子編『文芸雑誌「若草」:私たちは文芸を愛好している』(翰林書房)など。
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