ジャンル 現代社会と科学

八丁堀校

生命(いのち)のにぎわいを探る 生物の多様性と私たちのくらし 春編

  • 春講座
  • オムニバス
  • 鑑賞
  • 入門
  • 資料配付

樋口 広芳(東京大学名誉教授)
南 正人(麻布大学准教授)
安井 さち子(日光森林棲コウモリ研究グループ代表)
高野 丈(写真家・編集者)
大庭 照代(千葉県立中央博物館主任上席研究員)

曜日 木曜日
時間 13:00~14:30
日程 全10回 ・04月12日 ~ 06月21日
(日程詳細)
04/12, 04/19, 04/26, 05/10, 05/17, 05/24, 05/31, 06/07, 06/14, 06/21
コード 210711
定員 30名
単位数 2
会員価格 受講料 ¥ 29,160
ビジター価格 受講料 ¥ 33,534

目標

・自然界にはいろいろな生きものがいる。これらはそれぞれユニークな生き方をしており、それゆえに自然界で独自の存在として生き続けられている。生命(いのち)のにぎわいのあり方を探る。
・さまざまな植物や動物は、私たち人間と密接なかかわりをもちながらくらしている。自然と生きもの、それらと人間生活とのかかわりを理解する。
・春の季節に焦点をあて、野外実習をふくめながら、自然や生きものの観察法について学ぶ。

講義概要

それぞれの生きものは、それらをとりまく環境やほかの生きものと密接にかかわりながらくらしている。一つひとつの生命(いのち)は、自然界で実に巧みに生きている。それを探ることは実に興味深い。人はいろいろな生きものとともにくらし、それによって生かされている。春は生命がもっともにぎわう季節。この時期に焦点をあて、生命のにぎわい、すなわち生物多様性のなりたちを学びつつ、人間生活とのかかわりを探求する。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 04/12 総論:いのちのにぎわいを探る―生物の多様性と私たちのくらし― 私たちの身のまわりにはさまざまな生きものがいる。なぜ、このように多様な生きものがいるのだろうか。この生きもの/生命(いのち)のにぎわい、生物多様性は、どのようになりたっているのだろうか。また、どのような仕組で進化してきたのだろうか。私たち人のくらしとどうかかわっているのだろうか。生物多様性の意味、仕組、進化、保全をめぐる全体的な理解を深める。
2 04/19 子供を残すためのシカの生き方 新緑の5月になると各地で一斉にバンビが生まれ始める。母親は生まれたバンビを懸命に育てる。自分の子供を、そして自分の遺伝子を残すことが、野生動物としての最大の仕事だからだ。では、雄はどうだろうか。立派な体格の雄もまだ若い雄も、秋には自分が父親になるためのさまざまな競争を繰り広げる。自分の子供を残すためのシカの生き方を紹介する。
3 04/26 シカ、クマと人間生活との軋轢 野生動物たちの存在は、時には人間生活との軋轢を生じる。森の豊かさの象徴とされるクマは、時に人身事故を起こす。人はクマの生活する山に分け入り、別荘やリゾートで自然を楽しむ。シカの増加は、農業被害だけでなく、森の植物を食べ尽くし、昆虫や野鳥など他の動物の食べものとすみかを減らしてしまう。自然の重要な一員であるシカやクマと人間の共存について、浅間山での事例を紹介する。
4 05/10 コウモリ、その知られざる世界 コウモリ類は、唯一飛翔することができる哺乳類である。そして、多くの種では、採食に超音波を使う、冬眠するなど、その生活スタイルは独特だ。また、コウモリ類は、南極や北極を除く世界中に分布し、1300種以上が確認されており、種数の多いことで知られている。どのような動物なのか、どのようなくらしをしているのか、コウモリの生態など全般について理解を深める。
5 05/17 森のコウモリ、その特異なくらし 日本のコウモリ類の多くは、森林でくらしている。森林は、コウモリ類のねぐらの場所や採食場所として利用される。コウモリ類は、森林をどのように利用しているのだろうか。どのような森林が生息場所として重要なのだろうか。森のコウモリ類、特に虫を食べるコウモリ類のくらし、またその調査方法、保全の課題について理解を深める。
6 05/24 身近な自然の楽しみ方 身近な草木や昆虫、鳥などを対象に、自然の中で生きるいろいろな生きものの楽しみ方を紹介し、生物多様性への関心を高める方法について考える。
7 05/31 自然観察と撮影教室(野外実習) 第6回の講義を参考に、井の頭公園で野外実習し、自然観察や写真撮影のポイントを紹介する。井の頭公園は、自然観察や保全活動が盛んな都市公園。
8 06/07 春は恋の季節―鳥たちに見る多様な子育て法― 春から初夏は、鳥たちの子育ての季節。鳥たちは、どこでどんなふうにして子育てをしているのだろうか。雄が雌にプレゼントするって本当?なんで巣をつくって卵を温める?他人の巣に卵を産みつける鳥もいる?鳥それぞれの子育て法、鳥特有の子育て法を探る。
9 06/14 動物たちが奏でる音の世界 「自然の音と音環境コレクション」からとっておきの録音をセレクト。私たちの身のまわりに響くさまざまな鳥や虫、カエルなどの音声の多様さを再発見する。動物たちはなぜ鳴くのか。音声の意味、発音の仕組、鳴き真似などについて理解を深める。
10 06/21 生きものをめぐる音環境と日本人のくらし 録音機のない時代には絵や言葉により自然の音は記され、自然の音に耳を傾ける文化として今日まで息づく。録音技術を手にしてからは自然の音をより精密に記録し、今やインターネット経由で世界各地の音環境を聴取し、その複雑多様さをリアルタイムに体験できる。講義では音環境の今と昔の変化や土地利用による違いを聞き比べ、自然の音に耳を傾ける文化と生物多様性との関連について考える。

ご受講に際して(持物、注意事項)

◆野外実習の日は、現地集合・現地解散です。交通費は別途実費ご負担となります。

備考

★3/15に模擬講義を行います。詳細は「オープンキャンパスのご案内」のお知らせページをご覧ください。

テキスト・参考図書

参考図書
『コウモリ識別ハンドブック 改訂版』(文一総合出版)(ISBN:978-4-8299-1188-4)
『生命(いのち)にぎわう青い星―生物の多様性と私たちのくらし―』(化学同人)(ISBN:978-4-7598-1330-2)
『ぱっと見わけ観察を楽しむ 野鳥図鑑 』(ナツメ社)(ISBN:978-4-8163-5803-6)
『野生動物への2つの視点』(ちくまプリマー新書)(ISBN:9784480688392)
『井の頭公園いきもの図鑑』(ぶんしん出版)(ISBN:978-4-89390-132-3)

講師紹介

樋口 広芳
東京大学名誉教授
1948年横浜生まれ。東京大学大学院博士課程修了。ミシガン大学客員研究員、東京大学大学院教授、慶応大学特任教授などを歴任。現在、東京大学名誉教授。主著『鳥たちの旅』(NHK出版)、『生命にぎわう青い星』(化学同人)、『日本の鳥の世界』(平凡社)、『鳥ってすごい!』(山と渓谷社)など。
南 正人
麻布大学准教授
1957年京都生まれ。大阪市立大学理学部卒業後、同大学院理学研究科博士課程単位取得退学。理学博士。専門分野は哺乳類の行動生態学。1993年より軽井沢で自然ガイドとして環境教育やエコツーリズムの普及に取組み、野生動物の保護管理を行う民間企業に勤務。2009年より麻布大学獣医学部野生動物学研究室准教授。
安井 さち子
日光森林棲コウモリ研究グループ代表
埼玉県出身。東京農工大学大学院農学研究科修士課程修了。在学時よりコウモリ類の生態研究や、コウモリ相調査に携わる。博物館勤務、NPO法人理事を経験。尾瀬総合学術調査団調査員、那須塩原市動植物調査研究会委員。分担執筆に「とちぎの野生動物」(随想舎)、「コウモリ識別ハンドブック改訂版」(文一総合出版)。
高野 丈
写真家・編集者
1971年東京生まれ。専修大学卒。株式会社アマナ所属。生物・自然科学を得意とする写真家・編集者。井の頭公園で自然観察会「井の頭かんさつ会」を毎月開催。井の頭池の餌やり自粛運動や外来種防除などの環境保全活動、生物多様性保全の教育普及活動に取り組む。著書に『井の頭公園いきもの図鑑』(ぶんしん出版)がある。
大庭 照代
千葉県立中央博物館主任上席研究員
1954年逗子生まれ。国際基督教大学教養学部理学科卒業後、ロンドン大学大学院動物学博士課程修了。博士(動物学・ロンドン大学)。専門分野は、生物音響学、動物行動学、自然の音と音環境資料。「鳴き真似の世界―鳥類の音響擬態」(築地書館)「「環境モニタリングへの生物音響学的アプローチ」(中央博自報)などの論文がある。
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