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ジャンル 現代社会と科学

八丁堀校

「赦し」は暴力の連鎖を断ち切るか

 非暴力体制転換運動の歴史

  • 夏講座

石濱 裕美子(早稲田大学教授)

曜日 土曜日
時間 13:00~16:30
日程 全2回 ・07月22日 ~ 07月29日
(日程詳細)
07/22, 07/29

目標

・武力介入か非暴力か、許すか断罪するかなどといった二項対立にとらわれるのではなく、人間社会に安寧をもたらすためには本当に必要なものは何なのかといった問題解決型の思考法を身につけること。

講義概要

暴力の連鎖をとめるためにはどのような手段があるのか。国連の中立外交は理念的には素晴らしいものの現実には機能しておらず、第三者による武力介入は劇的な効果をもたらすこともあるが、報復の連鎖が生まれるため根本的な問題の解決にはなっていない。一方、非暴力をとくカリスマ的指導者たちがとく赦しや共存の思想は、完璧に社会から不満を取り除くことはできないが、少なくともその信条を受け入れた人々の中に安寧をもたらしている。白人が黒人を隔離した南アのアパルトヘイト、多数派のフツ族がツチ族をわずか三ヶ月で100万も殺戮したルワンダ虐殺、平和な宗教国家チベットを突然占領した人民解放軍、このような悲劇の中でも、マンデラは黒人に白人を許して共存すべきことをとき、ツチの大統領ポールカガメはフツとの共存を模索し、チベットのダライラマは中国に60年以上にもわたる対話の呼び掛けを行っている。悲劇が起きたことは、きちんと記録した上で、被害者が加害者を意識的に許すと、被害者は自らを怒りから解放し、加害者はゆがんだ正当化を行わずとも自分の罪を認めることができる。

各回の講義予定

日程 講座内容
1 07/22 非暴力体制転換運動の歴史 18世紀アメリカのディヴィッド・ソローによって提唱された非暴力運動の理念は、インド独立の父ガンディーによってはじめて社会変革の手段として現実に機能した。以後ガンディーの運動方式は、キング牧師によるアメリカの公民権運動、ミャンマーのアウンサン・スーチー氏の民主化運動、ダライ・ラマのチベット自治を求める運動などに受け継がれ現在も広く体制転換の手段の一つとして用いられている。初回はソローからダライラマにいたる非暴力運動の歴史をたどる。
2 07/29 「赦し」と「裁き」の間で アパルトヘイト後、ネルソン・マンデラは真実和解委員会をたちあげ、アパルトヘイト期間中における犯罪を、加害者に加害の内容を告白させ、被害者ないし被害者の家族がそれを赦すことによって、「あったことは埋もれさせないが、裁かずに赦す」という施策により分断された社会を癒そうとした。しかし、加害者が裁きを受けないことに対する批判もよせられている。赦すことと裁くことを考えることを通じて、暴力の連鎖を断ち切るためには加害者・被害者ともに何を行うべきかについて学んでいく。

講師紹介

石濱 裕美子

早稲田大学教授

出身地:東京都。研究分野:チベット・モンゴル・満洲の歴史と文化。主な著訳書等:『ダライ・ラマと転生』(扶桑社)、『チベットを知るための50章』(明石書店)、『世界を魅了するチベット』(明石書店)、『ダライ・ラマの仏教入門』(光文社)、『チベット仏教世界の歴史的研究』 (東方書店)など。

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コード 220716

定員 30名

単位数 1

会員価格
受講料  ¥ 11,664
ビジター価格
受講料  ¥ 13,413


表示金額には、消費税等が含まれています。

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